赤色赤光

だれひとり欠いてはならない。クラス会。

2013年6月4日

先週、最年少、 年少のクラス会が終わりました。

クラスごとに、 ほとんどのお母さんに出席いただいて、担任の話を聞いたり、 自己紹介したり、楽しいひと時でしたが、 私はそこでもお母さんどうし「ご縁を育む」 大切さを申し上げました。一人ひとりの生まれも育ちも違うのに、 同じ年に同じ幼稚園に、 しかも同じクラスに集うこのめぐり合わせは、「誰か」 からのはからいとしか言いようがない。 その目には見えないつながりを、仏教では「縁起」(ご縁) として大切にしてきました。

仏教には、偶然とか奇跡というものは存在しません。 すべての関係性は、ある因果に基づき、 なるべくしてなったのであって、 そこには人間の意識を超えた大きなはからいがあります。だから、 出会いのご縁をよろこぶのですが、ただしそのご縁を持続して、 熟していくのは当人たちの意識やはたらきが必要です。

子も親も、 いろんな個性があります。いろんな感情もあります。 それらをよく調え、ひとつのオーケストラのように楽曲を奏でる。 顔も姿も違う私たちが、そのご縁を確かなものに育んでいくには、 一人一人のお母さんの思いやはたらきかけが必要なのです。 子も親も、その不断の努力を1年間、積み重ねて、 はじめてクラスは本当のクラスとして一体のものになっていくのだ と思います。

 

仏教聖典には、こうあります。 「網の目が互いにつながりあって網をつくっているように、 すべてのものはつながりあっている。  網の目は、他の目とかかわりあってひとつの目といわれる。 網の目は、それぞれ、他の網が成り立つために、役立っている」

クラスもまた、ひとつの網。子どももお母さんも同じです。だから、 誰もけっして欠いてはならないのです。
 

 

 

 

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