蓮塾授業風景①~仏教の時間~
2019年5月23日

5月8日、9日、10日に
蓮塾の各クラスで、「仏教の時間」を持ちました。
仏教の時間は、お釈迦様やみほとけさまなどのことばを通して、児童自身が、毎日の生活を振り返る時間です。
今年度初めての仏教の時間では、最初に一冊の絵本を読みました。
「どんなかんじかなあ」という絵本です。
世の中には様々な人がいます。目が見えない人、耳が聞こえない人、体を動かせない人。
色々な人がいる分、それぞれの考え方や感じ方は当然違います。この本は、ある男の子が「目が見えないってどんなかんじかなあ?」「耳が聞こえないってどんなかんじかなあ?」とそれぞれの立場に立ってそれぞれの感じている世界を想像する、そんな素敵な絵本です。
絵本を読み終えた後、どのように感じたか、何を考えたか、実際に目をつむってみるとどんな世界が見えてくるのか、子どもたちと共に考えました。
「目が見えないとやっぱりこわいかな」
「目が見えない分、色々な音を感じられるってすごい」
などなど、子どもたちからは様々なことばがあふれます。
その上で、子どもたちに「天上天下唯我独尊」というお釈迦様の言葉を紹介しました。お釈迦様は誕生されたとき、七歩歩いて、右手で天を指し、左手で地面を指して、このことばをおっしゃったそうです。
「天上天下唯我独尊」とは、この広い世の中にただ一人として私という存在がなによりも尊いという意味です。自分を周囲と比べ、あれが出来るこれが出来る、あれが出来ないこれが出来ないと、優劣を決めるのではなく、今ある自分こそが何よりも大切な存在だと教えてくれているのではないでしょうか。
最後に子どもたちに、目が見えないからかわいそう、耳が聞こえないからかわいそうではなく、運動が出来るからすごい人、勉強が出来るからすごい人ではなく、ひとりひとり生きている、その一人一人が尊い(とても大切な存在)だとお釈迦様は教えてくれているのではないかという話をしました。
今後も、仏教の時間を月に一度設けていく予定です。
毎日の生活の中にも答えのない問いはたくさんありますが、
みんなで考え、共有するよい機会になると思います。
どうぞ、ご期待ください。