赤色赤光

お坊さん、殴られたら殴り返しますか?

2008年11月24日

本日の刺激的なタイトルは、学研新書の新刊「仏教はこう考える」の帯 コピーから。この著者である宗教学者・釈徹宗先生と、先週21日、22日と連続して公開対談をしてきました。お坊さんどうし、2夜つづけて対談なんてあり 得ない体験ですが、しかも内容が「映画」を語り、「トリックスター」を語るといった按配で、盟友・釈先生とならではの贅沢なトークとなりました。

釈 先生は真宗本願寺派如来寺住職、兵庫大学准教授、NPO法人リライフ理事長などマルチに活躍されていますが、物事にこだわらない大きなキャパと柔軟思考は 私もぞっこんの逸材です。おそらくは古今東西のあらゆる宗教経典に精通し、それらを日常の視点から比較解読してこられたからのことで、まぁ、釈先生にかか ると、宗教はこんなに面白かったのか!と目からウロコの感動は間違いありません。快作「いきなりはじめる仏教生活」(バジリコ)以降、来年にかけて続々著 作が発売される予定で、その健筆ぶりから目が離せません。

21日の「お坊さんが語る生と死の映画トーク」では、映画を宗教者の視点から読み解きました。釈先生が挙げた映画を一部紹介すると、<認知症>をテーマに「アカシアの道」(00年日本)「雨上がりの駅で」(96年イタリア)「殯の森」(07 年日本」、また<老い>をテーマに「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」(03年フランス)「蕨野行」(03年日本)を、ちなみに私は、<末期ガン>をテーマに「最高の人生の見つけ方」(08年アメリカ)「病院で死ぬということ」(93年日本)、<巡礼とさすらい >をテーマに「ビルマの竪琴」(56年日本)「霧の中の光景」(88年ギリシア他)「パリ、テキサス」(84年フランス他)等を挙げました。お坊さ んの正しい「映画の見方」とはいかに。さて、あなたは何本見ていますか。

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