赤色赤光

■涅槃会奉賛。3年ぶりの音楽リズム発表会。

2023年2月14日

先週11日、3年ぶりに涅槃会奉賛音楽リズム発表会がホール開催されました。
2020年2月、コロナの噂がまだ遠い中、実施して以来のことです。
緞帳が開いて、学年130数名がひな壇に並んでいる姿をみて、それだけで胸に迫るものがありました。大人数が勢揃いしたからではありません。パドマ幼稚園の特徴である、いろんな子どもたちの協同や多様性が一目で見渡せるのはこの時だけだからです。
当日のプログラムにも、私はこう書きました。
「音楽会ですから、歌声や演奏スキルの練度につい注目がいくかもしれませんが、幼児期における育ちの大切さは別のところにあります。
仲間と協同する表現には、ともに響きあうこと、心を寄せ合うこと、が何より大切ですが、それは1年間同じクラス、学年で生活をともにしながら、たくさんの経験を共有してきた、その行方にあります。また、楽器はパートをそれぞれ受け持ちながら、一斉ではないハーモニーが奏でられます。これもまた、1年を通じて積み重ねてきた信頼関係が土台にあるからです。子ども同士、また先生と子どもの関係もそうでしょう。
今年、パドマ幼稚園では、集団のあそび、自分主体のあそびの両立を目指し、保育に取り組んできました。ひとりではできないことがみんなとならできる。みんなとできることは、やがてひとりでもできるようになる。今日の発表会がそのメッセージを輝かせることを信じています」

涅槃会(ねはんえ)とは2月15日、仏祖お釈迦様が入滅された日にちなんでいますが、お釈迦様の有名な最後の言葉もこうでした。
「自灯明 法灯明」(これからは自分を拠り所に、また仏法、法を拠り所として生きていきなさい)
最も大切な仏教よりも、教えを体した自分の生き方・考え方が先に挙げられているのです。自分を信じて生きること。自分の思いや考えを大切にできること。
いろんなことのあった1年間でしたが、子どもたちは、多くの仲間と先生と共に経験を積み重ね、尊い信頼関係や仲間意識を育んできたのです。その行方に、かけがえのない「自分」という存在が立ち上がります。

本当にパドマ幼稚園らしい発表会でした。客席のマナーもすばらしかった。もうすぐやってくる春の訪れを、祝福しているようでした。

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