赤色赤光

70周年大会終わる。核心と洗練と。

2023年12月18日

先週土曜日に70周年記念大会が終わりました。主催者がいうのもおこがましいのですが、まことに感慨深い一日となりました。参加者の皆さんからも、口々に「すばらしい式典でした」 「感動しました」とお褒めの言葉をいただきました。社交辞令ではない、充実感、幸福感が伝わってきました。

何がそうさせたのか、子ども中心のプログラムや手際よい進行もあったことでしょうが、私が思うに、参加者の(大半が在卒保護者)当園に対する親愛の情であり、それが同朋意識のような連帯を産んでいたからと思います。母校愛とはどこでもそういうものですが、幼稚園の場合、子ども以上に保護者が親同士、思いあう、そういう場面が随所に感じ取れました。コロナ禍を一緒に乗り越えたという絆もあるでしょう。祝賀会でみなさん心から交流を楽しんでくださって幸せな気持ちになりました。

1部式典では子どもたちの音楽法要や記念音楽会など、年長児が素晴らしい舞台を披露してくれました。講堂ならではの臨場感から力強さ、健気さが伝わってきました。70年の結実とはそれがすべてですが、私は冒頭の式辞の中で、とりわけお世話になった保護者の皆さんに謝意を述べました。少し長くなりますが、一部を転載します。

「(前略)保護者の皆さんにも改めてお礼申し上げます。

今日ご列席の5年間の役員の皆さん、会場の年長保護者の皆さん、大半の方々はコロナ禍を一緒に経験した方ばかりですが、幼稚園をよく信じていただき、様々な変化にもついてきていただき、今日、こうして共に70周年の日を迎えることができますこと、まことに感慨深く、また感謝の念に堪えません。本当にありがとうございました。

一般のご家庭から見ると、パドマ幼稚園は、ちょっと役割の多い幼稚園かもしれません。変化の本質に関するいろいろな取り組みは、例えば参観や行事があるごと発信される、ねらいやポイントや、その後のアンケートなど、親が理解したり、応答すべきことが多く、また文部科学省の公的調査への参加や、小学校校長や大学の研究者による講演会など、保護者としてある一定以上のレベルが求められる幼稚園です。

一昔前は園長一人が語っていれば伝わった幼児教育を、そういった多様な声、重層的な声、ポリフォニーを生み出す幼稚園への変化でもあったのですが、それは元からパドマのカラーとしてあったのではなく、この15年、保護者の皆さんとともに作り上げてきた新しいパドマの文化創造の賜物であると思います。

PTA4役様の活躍然り、実行委員会の連帯感然り、企画を中心とした地域清掃のボランティアも含め、保護者の皆さんの人間性、意識、品位といったものに、パドマは育てられたと思います。本当にありがとうございます。(後略)」

園児、職員、保護者がそろって幼稚園が成り立ちます。いやそれだけでなく、3者がいつも同じ方向を見て歩んでこそ幼児教育は磨かれます。伝統の仏教という信念と、未来を構想する教育デザインと、その核心と洗練があってパドマはパドマであり続けると改めて噛みしめました。

みなさん、本当にありがとうございました。これからも励んでいきましょう。

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