赤色赤光

みんなのママになる。P T A実行委員会を終えて。

2025年3月7日

今週火曜日にP T A実行委員会の今年度最終回がありました。毎年恒例なのですが、この日は、委員の皆さんから一人ずつ一年の活動をふりかえってコメントをいただきます。
30人の委員さん、それぞれが楽しかった思い出や充実感、感謝の念を語られるのですが、中には感極まって涙される姿もあります。
連日、P T A室に通われた役員のお母さんが、こう言って目頭を押さえました。
「いつの間にか私の顔を覚えてくれた子どもから、『○○ちゃんのママ、ありがとう』と言ってくれたのがうれしくて」
P T A活動は子どものため、幼稚園とともにある保護者活動です。幼稚園にとっては感謝しかないのですが、それは一方的に尽くす奉仕ではなく、親もまた時間や労力を「贈与」することでたいせつなものが得られているはずです。上記の感想は、自分の子どもだけでなく、パドマの子ども全体に抱いた親近感であり、「みんなのママ」としての真心ではないでしょうか。わが子(2人称)と、よその子ども(3人称)の間にある、2.5人称の尊い気づきといえます。
客観的な言い方をすれば、親子もまた利害関係に生きています。教育を投資と考えれば、わが子に最大のリターンを期待するのが当然かもしれません。しかし、幼稚園や学校は、その子一人のためではなく、みんなのためにあるのであって、親もまた(わが子への愛と同時に)そういう共同的な(みんなの親としての)まなざしを育むことで成長していくのではないかと思います。P T A活動を通して得るものは、その貴重な実体験です。
P T Aに指導者はいません。保護者どうし切磋琢磨しながら生まれる共感や連帯感、おかげさまの気持ちなどが、親を親として成熟させていくのかと思います。
1年間の活動、お疲れさま、でした。そういって、誰かがこうコメントしました。
「心からありがとうと言える仲間と出会うために、この一年間がんばりました」
委員さんが互いに贈る拍手が、心地よく響いていました。

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