赤色赤光

寝る子の「脳」は、よく育つ。海馬大きく。

2012年9月26日

間もなく新年度の入園志願児保護者の面接が始まります。私からは基本的な幼児の生活習慣を質問するのですが、必ず睡眠時間をお尋ねするようにしています。最近は、親と同様に夜更かしする子どもも少なくない。大人の生活に子どもがつきあわされていては、いけないと思います。

先般、東北大学の滝靖之教授ら研究チームが、睡眠時間と幼児の脳の発達の関係について画期的な発表がありました(以下WEBからの引用です)。よく寝る子どもほど、記憶や感情にかかわる脳の部位「海馬」の体積が大きいとつきとめたのです。研究チームによると、うつ病や高齢者のアルツハイマー病患者で、海馬の体積が小さい事が明らかになっており、滝教授は、「子どもの頃の生活習慣を改善する事で、健康な脳を築ける可能性がある」としています。さらに、滝教授は、東日本大震災の後、宮城県内の被災者の健康状況も調査しており、「十分な睡眠を取れず、ストレスを感じた事が、子供の脳にどう影響を与えるのか、見ていかなければならない」と話していました。
海馬とは海馬体と呼ばれる大脳辺縁系の一部で、古皮質に属しますが、特徴的な層構造を持っており、脳の記憶や空間学習能力に関与している脳の器官であることが分かっています。海馬は、大人になっても脳神経細胞が新たに生み出されるそうですが、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、高齢のアルツハイマー病患者では縮小している場合があるとか。幼児の頃から睡眠をしっかり取って、海馬を大きくする事が、将来において安定した人格を形づくる要因となるわけです。

 

保育園では午睡がありますが、当園の子どもたちは、降園時間まで充実した活動がリズムよく連続しています。いい意味で心地よく疲れていれば、就寝も早く、眠りも深いはず。
生活リズムを定着させて、たっぷり睡眠時間をとって、健康な脳を育てたいものですね。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG17016_X10C12A9CR8000/
 

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