赤色赤光

子どもが変われば社会も変わる。大学生交流プログラム。

2012年9月8日

 9月6日、相愛大学のこども発達学科の1年生12名が幼稚園見学にやってきました。今年から当園の社会貢献事業として始まった、「大学生との交流プログラム」の一環です。午前中はパドマ幼稚園を、午後は近隣の蓮美うえしおナーサリー(認可保育所)を見学し、現場の先生から話を聞く、という内容です。1年生といえば18歳、まだ就労意識や将来のイメージさえ固まっていない若者たちだが、そんな時にこそ現場の見学は貴重な体験になったことっでしょう。
 相愛大学の学生たちは、みな真面目で、子ども想いの若者ばかりでした。ワークショップ形式でその声を拾ってみると、いろんな興味、関心が浮き出てきます。「仕事は何時までですか」「夏休みはとれますか」から、「苦労したことはどんなことですか」「一番やりがいを感じるのはどんな時ですか」‥。初歩の初歩ですが、しかし、それを尋ねるには就活が始まってからでは遅いのかもしれません。

 私の講義では「幼児教育は公益の仕事、子どもが変われば、社会も変わる」とお話したのですが、受講アンケートには意外にもそれが一番印象的だったと答えた学生が多くありました。現場職員を代表して前に出た永原先生もすばらしいお話の内容でした。仕事の誇り、やりがい、よろこびを改めて人前で語る機会など、先生も初めてだったかもしれませんが、だからこそ、雇用云々以前に働く者の正直な体温が伝わったのではないでしょうか。
 私も園長として、今時の若者たちに言いたいことはいろいろあります。しかし、それ以上に、私たち大人が、若者と社会と引き合わせ、社会の実際を伝える責任も大きい、と思います。よきモデルなきところに、次世代の育ちはありません。何でも大学任せにせず、民間がそんな交流の場をつくりだすことはできないものでしょうか。
 

 最後に提出してもらった学生のレポートにこうありました。
 「幼稚園の活動はそのどれもが教育的で、園の思想に則ったもので驚きました。またお話しをしていただいた先生の誰もが、信念をもって真剣に子どもたちに向き合っていることがとてもよく伝わりました。私もそんな先生になりたい」
 18歳の若者の素直な声に、ちょっとじーんと来るものがありました。
 

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