赤色赤光

ひとつだけやりたいということを。公立という選択。

2022年9月12日

6日に武庫川女子大学の中山大嘉俊先生をお招きして講演会がありました。演題は「公立小学校の今を語る」。中山先生は前の堀江小学校の校長先生です。2学期早々の講演会でしたが、100名もの参加があり、関心の高さがうかがえました。

当園は伝統的に国立・私学小への進学が多いのですが、それが決して幼稚園の方針というわけではありません。保護者の方の熱意に応えるべく課外的に受験指導も行なっていますが、幼稚園としては広い意味での就学準備ととらえています。すべての子どもが小学生になるわけですから、公立の情報もあってしかるべきでしょう。今回、公立小についての講演会は当園初の試みでもありました。

堀江小学校は都心のマンモス小として話題に上がりますが、中山先生の校長時代に数々の教育改革を推進されたことでも知られています。いち早くICT・プログラミング教育を開始、英語教育も活発で、また学校安全を先取りしたSPS(セーフティプロモーションスクール)認定校としても有名です。校長先生のリーダーシップで特徴ある学校運営が実現していくのは、公立も私立も変わりないように思います。
公立の最大の特徴は、多様性でしょう。中山先生も、「多様な保護者を背景にした子ども達の中で人間関係力などを高めたいのか、志向性が同じような保護者の層を背景にもつ子どもの集まりの中で学力を高めたいのか。わが子とどんな関係を望みますか」とおっしゃっていましたが、そこが注目のポイントなのかもしれません。

講演会の後、フロアから質問が相次ぎました。また開催後のアンケートには多数の回答をいただきました。公立小という選択に背中を押されたというコメントもありました。
「特に印象に残っておりますのは、(子どもが)何か一つやりたいと思うことを持てればそれでよい、という内容のお話でした。ついできないこと、遅れていることが気になってしまいますが、もっとがんばってやっていることに目を向けていこうと思いました」
そう、子育ても出会いであれば、進路も出会い。中山先生が最後にまとめられた「人間万事塞翁が馬、ご縁を大切に」という言葉が心に染みました。

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