赤色赤光

9月18日、被災地の子どもたちに笑顔を。チャリティコンサート。

2011年9月20日

 去る18日、震災支援の企画として、ピアニスト赤松林太郎さんをお招きして、チャリティコンサートを開催しました。別報の通り、たくさんの方々にご来場、そしてご協賛を賜りました。厚くお礼申し上げます

 コンサートは、ラフマニノフの「前奏曲・鐘」に始まり、「熱情ソナタ・3楽章」「月の光」「トロイメライ」「ラ・カンパネラ」など8曲が演奏され、2部の冒頭には当園ピアノ教室から、西村枝里子さん、婦木美来さん、是開さん姉弟の賛助出演もあって、1時間半があっという間に過ぎてしまいました。

 私は、赤松さんの演奏を背後から拝見していたのですが、両手だけでなく、肩をふるわせ、両足を踏みしめ、全身で弾き込んでいく迫力に圧倒されました。33歳という若手ピアニストならではの、清新さと熱情を感じる舞台でした。

 赤松さんから、「被災地にピアノを届けるネットワーク」の提案をうかがった時、「ピアノの周りにはいつも笑顔があるのに、いま被災地ではピアノが泣いている」という彼の言葉がとても印象的でした。ピアノには必ず弾き手がいて、誰かの歌声があります。どの幼稚園だって、ピアノが教室の中心になって、そこに子どもと先生の情感ゆたかな関係が生まれています。実際に、仙台を中心に活動してきた赤松さんだから、それが損なわれる危機感をひしひしと感じたのでしょう。だから、被災地に実際に自分が赴いて、現地と交渉もし、ピアノを届けた日には、演奏会も開く。そういう赤松さんの芸術家としての使命感と責任感に共感したのでした

 コンサートのラストは、みんなで「故郷」を歌いました。会場の全員が立ち上がって、赤松さんの伴奏で、被災地に思いを馳せて合唱しました。一人の願いはささやかではあるけれど、それをつないでいけば、必ず願いは達成されていく。一人のピアノスト、一台のピアノを巡る小さな物語が、大きな一体感を醸し出していると感じました。

 協賛金・寄付金の総額は、ありがたいことに642.000円となりました。すぐ届け先が決まるわけではないけれど、後は赤松さんに私たちの願いを託し、朗報を待ちましょう。

 PTAのみなさん、後援会のみなさん、本当にありがとうございました。

 

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