赤色赤光

初めてのお泊り保育。大念珠繰り体験。

2019年7月20日

遅い梅雨になってしまいましたが、昨日今日と年中組のお泊り保育が開催されました。
昨年までの勝尾寺から幼稚園に場所を変え、1泊2日園内にて寝食をともに過ごしました
。125名が枕を並べた体育館での就寝は、圧巻でもありました。
日常の園生活を中心にと言いながら、先生方が創案してくれたプログラムもお寺の幼稚
園ならではの楽しさにあふれていました。
初日は、大蓮寺本堂で初めての大念珠繰り体験。念珠繰りというのは、老若男女が集い
、大きな念珠(数珠)を膝の上にのせて、ひと玉ひと玉を順に隣に送りながらお念仏を称
える伝統行事で、大勢の人が協力するので、昔からその功徳も大きいと親しまれてきまし
た。私と光軌先生、大田先生3人のお坊さんによる木魚のリズムにも興味津々のようでし
た。
2日目のオリエンテーリングは、大蓮寺の「仏像巡り」でした。大蓮寺本堂の阿弥陀如
来、六地蔵、應典院の十一面観音、延命地蔵、わらべ地蔵、さらにともいき堂の釈迦如来
、東の丘の上には釈尊解脱の菩提樹の葉のレリーフ、樹齢百年の楠木等々と、ふだん見て
いる寺域の中を進みながら、まことに仏教園らしい散策となりました(しかもプロのお坊
さん3人のご案内も!)。
慣れ親しんだ施設環境であるから、もちろん運営面の安心もありましたが、子どもたち
にとっても親元を離れての初めての共同生活を、普段の幼稚園でできたことが大きな安らぎ
ではなかったでしょうか。私の印象ですが、勝尾寺の夜に比べ、ホームシックや夜尿も少
なかったように感じました。
また、魅力の再発見というのか、ゲームやプール活動(水鉄砲!)も趣向を凝らした内
容であったので、園生活の楽しさや深みがいっそう掘り下げられたように思います。いつ
もと表情の違う幼稚園を、大いに満喫してくれたのではないでしょうか。
「寝食をともにする」ことで、人は助けあい、譲りあい、敬いあう心を育てます。父母
に甘えるのではなく、友だちどうし協力して思いを交わしながら時を過ごす。家族以外の
共同体だからこそ、貴重な「和合の体験」ができたのだと思います。

 

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