赤色赤光

除夜の鐘の108ッ目は何時につくの?

2009年1月3日

大蓮寺の年中行事は、31日の除夜の鐘がファイナル。誰でも何発までも撞けるとあって、結構人気なのですが、今年は170まで続く「盛況」ぶりでありました。「除夜の鐘って何時からつくんですか」と質問を受けますが、じつはお寺さんによってまちまち。当山では、31日11:30から衝きはじめ、折り返しの54で新年、という形態ですが、正式には、107で旧年を終えて、108ツで新年を迎えるそうであります。

ちょうど新年、本堂では修正会(しゅしょうえ)という新年のお勤めを行い、参詣いただいた方に簡単な法話をさせていただきました。

「人は儲けにも名誉にもならないとわかっていて、なぜ人を救うのか。まず仏教では、人と人は支えあって生きている、目に見えないおかげで生きさせていただいている、と考えます。だから、困っている人をほっとけない。それが、仏教の実践徳目として『利他行』となって、人々のはたらきの中に染み渡っています。

最近の日本の社会は、冷淡や無関心がはびこっています。自分だけがよければ、という風潮が強い。私益中心で公益を省みない。今年、まず身近な家族や友人のために、小さなことでいいから「利他」を心がけてみてください。必ず自分の心が温かくなります。そんな小さな利他が積み重なれば、世の中は必ずよくなっていきます」

当たり前が当たり前でない時代。誠実に「利他を生きる」一年にしていきたいものです。

あけましておめでとうございます。

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