赤色赤光

新刊出ました。「地域を活かすつながりのデザイン」

2009年6月8日

 仲間といっしょに本を出しました。「地域を活かすつながりのデザイン〜大阪・上町台地の現場から」(創元社・2000円)で、A4版250頁、まちづくりの研究者や実 践者総勢14名が寄稿する大著(?)です。大阪・都心の「最後の聖地」上町台地界隈の活性化を目指して、「上町台地からまちを考える会」がスタートしたのが2003年、それから今日までの6年間の活動をまとめた内容となっています。

 この本のキーワードは「コミュニティ・デザイン」。従来の都市計画とか地域振興とは異なる、ガバナンス(共治)型の新しいまちづくりのスタイルで、活動する市民と大学が協働して取り組んでいるのが特徴です(「地学連携」とかいってます)。本の中でも、空堀の長屋再生、生野のコリアタウン、そして下寺町の應典院など拠点地域の取り組みを紹介しており、それぞれの減災活動やコミュニティ・ツーリズム、アートマネジメントなどの事例から未来型のまちづくりを提案しています。私が担当したのは第5章「いのちを見つめる」で、大蓮寺と應典院の社会実験についてくわしく書いています。
出版を記念して、去る5月18日には大阪ガス本社のガスホールで、また先週6月2日には應典院で、それぞれシンポジウムやトークショーが開催され、盛況でした。
本書の帯に寄せられた大阪大学総長・鷲田清一さんのコメントが光っています。
「<集客都市>? 冗談ではない。ひとは<客>ではなく、知恵を出しあい、力を合わせてまちを造っていく<主(あるじ)>なのだ」
地味な本ですが、よろしければ、本屋さんで手にとってみてください。

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