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入園前の保護者さまへ。絵本の読み聞かせこそ、発達の泉。

2026年2月24日

まもなく3月。春の入園を前に、持ち物の準備や生活リズムづくりなど、何かと気忙しい時期かと思います。お子さまが新しい環境に向かうこの季節、希望と心配が半ばする頃かと思います。しかし、入園後の成長は幼稚園とご家庭が一緒に支え、育てていくものです。どうぞ安心して、今この時期ならではの親子の時間を大切にお過ごしください。

 

最近、絵本の読み聞かせに関する新しい研究データが紹介されています。東北大学などの研究チームが約3万7千組の親子のデータを分析したものです(2月23日朝日)。対象は1歳から3歳まで、つまり幼稚園に入る前の家庭で過ごす時期の子どもたち。まさに今、入園を控えた皆さんのご家庭の姿と重なります。
結果は、これまで言われてきた「絵本はよい」という実感を十分裏付けるものでした。読み聞かせの頻度が高いほど、言葉の発達だけでなく、運動能力や社会性など、子どもの発達全般に良い影響が見られたというのです。特にコミュニケーション力や理解力、人との関わり方といった面で差が確認され、読み聞かせが日々の生活の中で子どもの心と体の成長を支えていることが示されました。
また、「3歳を過ぎても十分に効果がある」という点も印象的でした。読み聞かせは早く始めるほど良いとされますが、途中から始めても、続けることでしっかりと発達の後押しになることが分かっています。入園前の忙しさの中で、「もっとやっておけばよかった」と焦る必要はありません。今日からでも、1冊の絵本を一緒に開く時間が、子どもにとって大きな意味を持ちます。
幼稚園に入ると、集団生活の中でさまざまな経験を重ね、友だちや先生との関わりを通して大きく育っていきます。その土台となるのが、ご家庭での安心できる関係と、言葉のやり取りです。絵本を読む時間は、知識を与えるためだけのものではありません。膝の上で声を聞き、ページをめくりながら同じ世界を楽しむひとときが、子どもにとって「大切にされている」という実感となり、心の安定や自己肯定感を育てます。
入園準備に追われる日々の中でも、寝る前の数分、朝のひとときなど、無理のない形で構いません。お気に入りの絵本を何度も読むことも大切な経験です。「またこれ?」と思うほど繰り返し読むことで、子どもは言葉を覚え、物語を理解し、安心感を深めていきます。
入園後のことは、どうぞ幼稚園と一緒に育ててまいりましょう。生活習慣や集団の中での成長は、園で丁寧に支えていきます。今この入園前の時期は、ご家庭での温かな関わりが何よりの栄養です。新しい研究が示しているように、1歳から3歳の家庭での読み聞かせは、子どもの発達全体に確かな力を与えてくれます。

(東北大学が発表したデータ)

絵本の読み聞かせが子どもの発達全般に好影響を与えることを解明 -エコチル調査のビッグデータ解析より-

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