赤色赤光

表現するという「人権」。サマーコンサート。

2013年7月11日

 7月10日、大阪国際交流センター大ホールで恒例のサマーコンサートが開催されました。平日午後の時間帯にもかかわらず、会場はご家族でほぼ満杯800名を超える参観者がありました。ありがとうござしました。
入園式が4月4日、始業式が9日ですからわずか3ヶ月、されどこの3ヶ月の意義は決して小さくありません。4月当初は慣れない園生活にぐずったり、泣いたり、そんなお子さんに困ってしまったお母さんも少なくなかったのではないでしょうか。
いまこの季節を迎えて、毎朝、子どもたちの園舎を行く足取りの軽やかさ、あるいは自信のあらわれは、すっかり園生活に馴染んでくださったことの証左であろうと思います。むろんそれは単なる「慣れ」ではありません。ひとり堂々と歩むその行方には、新しいお友達、大好きな先生がいてくれる。その「安心」と「信頼」があってのことだと 思います。
サマーコンサートは1学期のまとめの行事ですが、これはけっして音楽活動だけの成果なのではありません。この3カ月の間、友だち集団の中で育んだ安心や信頼の絆であり、また皆で咲かせた協力や協調の花です。そして、そのよろこびを、大舞台に立って、観客席のお父さんお母さんに届けるのが、サマーコンサートのたいせつな意義なのです。
どんなに幼い子どもであっても、表現とは尊いものです。そして、表現とは鏡に向かってするものではない。表現には必ず届けるべき相手があります。いわば送り手と受け手がともに響き合ってこそ表現は成り立つのだし、そこに感動がうまれるのだと思います。「人権」の芽生えとはそういうところから始まるのです。

 

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