赤色赤光

お盆と夏休み。つながりに感謝して。

2013年7月22日

 年中、年長のサマースクールが終わると8月、いよいよ本格的な夏休みとなります。
今年は、ちょっと奮発して海外へ、という方もあるのではないでしょうか。ディズニーランドやUSJも、かつてない動員を果たしているようです。
もちろん、家族そろって行楽の時間を過ごすのは、子どもにとっても何よりのよろこびでしょう。日常とは違う非日常の場所で、ちょっと豪華な体験をさせてあげられるのも夏休みならではのことかもしれません。
と同時に、私はもうひとつ、夏休みだからできる家族行事をお願いしたいと思います。お墓参りです。日本の夏休みは昔から8月のお盆と重なります。お盆自体は国民の休日でも何でもないのですが、この時ばかりは多くの事業所も休業となります。それはお盆にわが家へ帰ってこられるご先祖様を、家族皆でそろってお迎えしようという伝統的な了解があるからです。
あなたにお里があるのなら、ぜひ子どもを連れて行ってほしいのです。都会育ちのあなたなら、ぜひお墓参りにわが子を同行させてほしいのです。ここにはいない誰か、子どもにとって曾祖父母は顔も知らない存在かもしれないが、確かにその方々がいらっしゃったから、あなたも、わが子もここに存在する。そのつながりをひと時噛み締める、そんな時間を家族みんなでもってほしいと思います。

 

 パドマの子どもたちは、毎日日課のはじまりに般若心経を読経します。何かに「祈る」ことを、小さい体全体で熟知しています。それが幼稚園だけのことでなく、家族全体の、日本人全体の共通体験であることを知らせてやってほしいのです。
父と母が墓に参って、花を手向けて、祈りを捧げる。そこにはいないが、いのちにつながりに感謝して、おかげさまの気持ちを届けるのです。この美しい行為を、子どもはそばで見つめながら、自分がここに生まれてきた、本当のよろこびに気づいてくれることでしょう。私は、そう信じています。

 

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