赤色赤光

「今」「ここ」を生きる。園生活のよろこび。

2020年8月31日

いよいよ明日から9月を迎えます。例年は2学期始業日でしたが、今年は図らずも8月に早めてのスタートとなりました。なかなか世間は落ち着きませんが、子どもたちはあまり臆することなく、園生活を楽しんでくれているようです。

2学期は、普段であれば、クラス集団の結束や連帯感が徐々に高まる季節です。1学期に積み重ねられた経験が次第に実り始め、その晴れ舞台として運動会や文化祭、遊戯会など数々の行事も計画されているのですが、しばらくはいつも通りとは行きそうにありません。

しかし、だから子どもが残念がっている、落胆している、と思い込む必要もなさそうです。

あれもしてやりたい、これもしてやりたい、と気持ちが先走る大人に比べれば、子どもは「今」「ここ」という現在を生きているし、それにとって必要なことは、毎日の園生活の充実であり、家族生活の満喫でしょう。それこそが、子どもの育ちにとって最上のものであるはずです。

現在、コロナ禍の下、2学期のいろいろな行事の見直しを余儀なくされています。運動会は分散開催、文化祭もアトラクションは難しく、年末の遊戯会や来年の発表会も形を変えていかざるを得ないことでしょう。これも致し方ないことではありますが、だから毎日の園生活や友だちとの関わりが停滞したり、規制されることはありません。むしろ、希望的に申し上げれば、「いま」「ここ」にあることの尊さを、あるいは不自由さの中でも共に生きることのよろこびを、子どもたちはいっそう感じ取っているようにも思います。

昨日と今日と明日では、園生活はそれぞれ異なる魅力を醸し出しています。子どもは来月、来年を見越しているのではなく、一日一日の流れの小さな差異を生きているのであって、そこで生まれるよろこびや楽しみ、発見や気づきこそ、大きな成長のしるしとなるものなのです。

よく生きることが園生活の基本であり、それを普段通りに過ごせる有り難さをまずは噛み締めたいと思うのです。

 

8月は熱中症の心配があり、園庭での活動は(外遊びも含め)すべて控えてきました。秋の到来とともに(気温も十分考慮しながらですが)、近いうちに開放となるでしょう。子どもたちにとって大きなよろこびとなるのは違いありません。

当たり前の園生活を過ごすために、一つ一つ丁寧に課題を乗り越えていきたいと思っています。

 

コロナに加えて、熱中症の心配もあり、これまでは園庭での活動は控えてきましたが、そろそろ天候とも相談しながら、風や光を感じる経験も再開したいと考えています。

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