赤色赤光

一生ものの幼稚園。パドマの新しい魅力づくり。

2015年11月16日

 パドマ幼稚園60周年最大の記念事業、園舎大改修工事に全容が、この2学期にようやく整いました。文字通り2年をかけて新設となった幼稚園ですが、ハードだけではありません。じつはこの2年間、並行して新たな幼稚園の魅力づくりにも精を出してきました。とかく真新しい園舎ばかりに目が行きがちですが、もっとも大切なものはパドマの教育のさらなる充実。それを「絵本」「食育」「英語」「アート」、そして「ロゴ」としてまとめたものが、文化祭の日に全来場者にお配りましたコンセプトブック「パドマのわ」です。

  詳細はそちらをご覧戴きたいのですが、簡単にここで5つを紹介しておきましょう。 
  絵本活動では、4月より各教室の文庫を常設しました。これまでの図書室もよいのですが、担任の先生の目配り、心配りのできるところで園児が絵本に親しむ環境を目指しました。しかも古い在庫を一掃して、約1000冊を新たに購入、専門家に選んでもらった良書を揃えました。さらにありがたかったのは、PTA文化委員のみなさんと選書会を持てたこと。文化祭では有志が「絵本読み語り劇場」を主催されたこともすばらしいチャレンジでした。
  食育は何度も紹介してきた通りですが、すでに内外からご好評をいただいています。今年4月からスタートした仏教健脳給食も、パドマオリジナルとして定着、並行して新たな食作法を進め、黙食の時間もできました。PTA学級委員の試食会も、おなじみになりました。入園児保護者の面談では、少なからずの母親から大きな関心を示されたこともうれしいことでした。
  英語については、これまで通りの方針を保っていきます。英語の早期教育への関心も大きいのですが、スピーキングやヒアリングを急ぐより、まずは異文化への関心やコミュニケーションに重点を置きます。来年度以降、課外などでも模索を続けていきたいと考えています。
  8月末に、應典院と共催して「キッズ・ミート・アート」を開催しました。幼稚園とお寺を開放して、2日間アートの広場が現出しました。小学部蓮塾では、最近アーティストが授業参加、演劇や現代アートのいろいろな試みが始まっています。「型をつくる」幼稚園教育に対し、「型を超える」アート教育が共振するような場をゆっくりと育てていきます。
  そして新しいドットのロゴ。デザイナーの寄藤文平さんによれば、園児のカラー帽子の整列がモチーフだとか。ひとりひとりの個性は異なるが、集団の流れや連なりも大切にしたい。「やさしい秩序」というような、そんな願いが表現されています。

  2年間かけて作り上げてきた、パドマの新しい魅力。もちろんその基盤にあるのは、これまで通りの独自の教育実践ですが、さらに広がりとゆたかさをもって発信していきたいと願っています。
  幼稚園は園児や保護者はもちろん、地域に対して夢や希望を届けるべき存在です。保育園でもこども園でもない、幼稚園にしかできないこと。「一生ものの幼稚園」となるべく、さらに魅力づくりに磨きをかけていきたいと思っています。これからのパドマ幼稚園にご期待ください。

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