赤色赤光

意欲のプレゼント。サマーコンサート。

2010年7月8日

 7月7日七夕の昨日、大阪国際交流センター大ホールで恒例のサマーコンサートが開催されました。平日午後の時間帯にもかかわらず、会場はご家族でほぼ満杯700名を超える参観者がありました。ありがとうござしました。

 このサマコン、幼稚園に1ヶ月の教育活動のまとめと位置付けていますが、けっして音楽活動のまとめ、なのではありません。新学期になって3カ月でもう音楽発表なんて、じつは一般的にはいささか尚早なのかもしれない。音楽的なレベルだけでいえば年度末の音楽リズム発表会のほうが、より完成度は高い、と思われます。
 

 

 1学期のまとめ、と私が申し上げるのは、3カ月の間、幼稚園生活で育まれた子どもたちの「意欲のプレゼント」だからです。友だち集団の中で、みなで咲かせた協力・協調・協働の花。それを音楽にのせて発表するのが、サマコンの本当の目的です。
入園、進級3ヶ月。とくに入園児の保護者の方々には、入園当初をふりかえり、感慨深いものがあるのではないでしょうか。登園を嫌がり、玄関で大泣きされた日々も過ぎて、こうして立派にパドマっ子になってくれたわが子。大舞台で、堂々と立ち回り、正面を向いて力一杯自分たちの存在を謳いあげている。ひとりでできないことも、皆とならできる。これだけは家庭ではできない。集団の力とはすばらしいものです。

 今日の日を目指して、子どもたちは毎日練習に励んできてくれました。サマーコンサートという行事が、ひとつの合言葉のようになって、子どもの、クラスの皆のやる気、意欲を高めてきました。私たち教師も、上手に歌う、演奏すること以上に、コンサートという大きな目標にむかって皆でがんばることの喜びを精一杯伝えてきました。
ですから、お父さん、お母さんも、うまい、上手、と個別の能力を見ることよりも、「皆でよくがんばった」「よく努力してくれた」と、ほめてあげてほしい、と思います。意欲や熱意にも個人差があります。よその子、うちの子と比較するのは意味のないことです。どうかそれぞれの子どものやる気、意欲、そして新しい幼稚園生活を、仲間とともに一歩踏み出したことを、心から認めてあげてほしいとお願いしておきます。
また、そんな子どもたちの意欲の芽生えは、私たち大人に対し、生きる喜びや励みとなって、たいせつな贈り物を届けてくれる、とも思います。

 

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