赤色赤光

教育こそ「品位の芽」を育む。

2019年11月13日

ラグビーW杯が終わりました。幼稚園でも年長児がボールを抱えて走り回る光景をよく目にします。

ところで、ラグビースピリッツを表す5つの価値、「品位」「情熱」「結束」「規律」「尊重」が「ラグビー憲章」に定められていることはご存知でしょうか。突き倒すほどのコンタクトプレーでありながら、試合が終われば互いをたたえ合う精神は、ラグビーならではの魅力と言えます。

しかも、5つの言葉の先頭が「品位」で始まることに意外な感覚を覚えます。「情熱」や「結束」が最初に来てしかるべきなのに、スポーツにおける理性や倫理観を重視しているのでしょう。品位とは「道徳的価値から見た人の性質や人格」を言いますが、まさにそういうスピリッツなくして、あの感動は成り立たないのだと思います。

むろん、品位は勉強したからといって必ず身につくものではありません。学歴や年収や地位が高くても下品な人はいくらでもいますし、貧しく無学であっても「どこか品格がある」と周りから言われる人もいます。やはり品位とは、多分にその人の生育環境や経験の質に比例するのでしょう。

幼稚園ではどうでしょうか。格別に「品を育てる」と言ったことはありませんが、幼い時にみ仏に手を合わせる経験や、仲間とともに励み、努めることは、人間の一番の基層を作り上げることであり、「品位の芽」を息吹くものとしてふさわしいと思います。いや、品位はどういう教育を受けて来たかで決定する、と言っても過言ではないでしょう。

手前味噌かもしれませんが、我が園の教育活動がそのような「品位の芽」を育むものであってほしいと願います。

ページトップへ